『回路おこし』は
弊社の登録商標です。
回路おこしとは、
実装されたプリント配線基板から回路図を作成・復元するサービスを言います。
部品リスト・回路図を作成・復元・再生が可能です。
このような手法を、リバースエンジニアリング、ティアダウンとも言われております。
メンテナンスをしようにも、回路図がないのでわからない。
今迄作っていた基板が、年代物で作れなくなってしまい作りなおしたい。
しかし、回路図がないのでわからない。
といった時、
基板から回路図を復元、再生のお手伝いが出来るのも回路おこしです。
長年の実績と経験、そして大量の部品データベースから品質の良い
回路図の作成、復元が可能です。
回路図が作成出来れば、上記以外に色々な展開が可能となります。
競合他社の回路技術レベルの調査、把握
部品点数、コストの試算
技術動向調査
特許侵害調査等、技術の向上にお役に立てれば幸いと思っております。
デッドコピーを目的とした、
ご依頼は遠慮させていただいております。
ただし、事情によっては、協力させて頂いております。
大まかな手順としては、
プリント基板から部品をはずし、基板を削って接続情報を読み取ります。
これらの情報から、回路図・部品リストを作成します。
チップ部品は、各種測定器を用いて機能判断します。
素子の機能と捺印情報から、品番を推定していきます。
また、資料作成として、『2種類の資料』の作成も可能です。
1)回路番号の割り振り、部品表作成
回路番号を割り振ってから、部品表を作成します。
シルク印刷にて、回路番号が入っている場合は、
回路番号を重視します。
シルク印刷が無い場合は、順次001〜番号を割り振っていきます。
写真は、裏面側で201〜 番号を付けています。
2)部品の整理
部品表に沿って、部品を取りはずし小袋に入れて整理します。
個別の部品を再調査できるようにしています。
この状態で、ご返却します。
3)基板切削
基板を削って、外層・内層のパターン情報から接続情報を読み取ります。
通常は、表面と裏面からそれぞれ切削していきます。
よって、基板は薄くなってしまいます。
4) 接続情報の読み取り、回路図作成
接続情報から、回路図を作成します。
見やすい回路図となるように、何度も検討して進めます。
5)部品の測定
CR等の部品は、当然測定します。
捺印のあるものも、測定結果と同じかどうかを確認します。
6)半導体の測定
チップの半導体は、いろんな測定器を駆使して機能を判断しています。
Vf電圧から、ショットキー等の区別。
ダイオードについては、データシートと測定結果から、
ESD電圧はVrwnの電圧表示、
ツェナーはVzの電圧表示としています。
3ピンの部品は、
NPN、PNP、Nch、Pch等を判別しています。
7)品番調査
機能と捺印を参考に、弊社のデータベースから品番を推定します。
同じ捺印で、多種多様な半導体があります。
測定結果を重視しますので、とんでもない間違いはありません。
変わった部品も見つかります。
中央がゲートのFET。
捺印 『2AW』 と、中央部が『ゲート』という
情報から品番を調査。
『BF862』と推定。
8)回路との整合性
シンボル化した半導体素子が回路図上において妥当かを検証します。
周辺回路の状況から、違和感があれば、再測定としています。
これによって、より完成度を高めています。
9)回路図の作成
大まかな配置が、下記の配置となるようにしています。
複雑な回路構成となると、なかなかこのような配置になりません。
また、整理するにもかなり時間がかかってしまいます。
マイコン等のピン配置は、回路図として見やすくなるように、
ピンの並びは、順不同で記載しています。
10)検査
回路図とパターン情報との検査をして、ようやく完成となります。
基板は切削して進めますので、もとの状態に戻すことはできません。
また、分解途中の情報、基板の仕様等などをまとめた報告書
『2種類の資料』も作成しております。
次は、回路おこし 成果物・納期
関連ページ
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- 回路おこしについての質問をまとめました。